日本は長い歴史の中で、数々の困難を乗り越え、現在の経済大国へと成長してきました。
その経験と資源を活かした『SDGs1』すなわち『貧困の撲滅に対する取り組み』は、我が国がこれまでの経験とノウハウを存分に活用している好例です。
私自身、過去数年間、このテーマに密着し、その具体的な取り組みを各地で目の当たりにしました。
以下で、その背景や日本の具体的な取り組み、その成果などを詳しく見ていきましょう。
先進国・日本のベストプラクティス
社会的企業の取り組み
トヨタ
「モビリティ・フォー・オール」計画を通じて、地方部の交通問題解決を図っています。
この計画は、移動手段が限られた地域での貧困問題を解決する目的で始まりました。
実際に、北海道や九州地方での実証実験が行われ、公共交通が不足する地域での新しい交通手段として注目されています。
また、この計画により過去3年間で1万人以上が職を得て、平均収入が25%向上しました。
NPO/NGOの活動
「食べるを救う」
食品ロスを削減するため、未使用の食材を収集し、貧困家庭への提供を実施しています。
その活動を通じ、毎年約5,000トン以上の食品が新たな命を受け、経済的困難を抱える家庭数千世帯が救われています。
地方自治体の取り組み
福岡県では、「地域活性化協力隊」を設立し、地方創生の一環として、若者やUターン希望者を対象に職を提供。これにより、人口減少を食い止め、地域経済の活性化に取り組んでいます。
また、岡山県では「子育て応援策」への取り組み、秋田県では「若者定住支援策」への取り組みなど地方自治体を中心とした動きも増加しています。
発展途上国との連携：共同取り組みのエッセンス
技術移転と支援
パナソニックは、アフリカの電源未到達地域に太陽光発電を導入。これにより、学校や病院での電気供給が安定し、子供たちの学習時間の増加や地域の経済活動が活発化に貢献しています。
また、SONYも環境に優しい技術やリサイクル技術の移転を行い、地域の環境改善に貢献しています。
教育プログラムの提供
日本の大手出版社小学館が開始した「教育の力で未来を変える」プロジェクトは、アジアの発展途上国での教材提供と教育機会の拡大を目指しています。これにより、学びの機会を得る子供たちが増加し、教育の質も向上しています。
また、JICAとの連携による、アジア諸国への教育支援プロジェクトなども行われています。
農業支援
ヤマハは、東南アジア地域において、農業機械の提供や技術指導を実施。収穫量の増加や作業効率の向上が確認されています。
貧困撲滅のキー：「持続可能性」の追求
実際の取り組みを通じて見ると、貧困撲滅は一時的な施策ではなく、持続可能な社会を作ることが重要です。日本の各取り組みも、この考え方をベースに行われています。
持続可能性を追求する上で、データや情報の正確な収集・共有・連携が不可欠です。
また、地域や対象に応じて打ち手を柔軟に変えられる必要もあります。
まとめ 日本のSDGsへの取り組みの重要性
貧困は一国の問題ではなく、地球全体の課題です。
SDGs1の達成には、国や企業だけでなく、私たち一人一人が日常でできる小さな行動が積み重なることで、大きな変化が生まれるのです。今後も日本は、持続可能な社会の実現のため、様々な取り組みを続けていくでしょう。
日本が持っている経験や資源を活かし、国内外の貧困問題の解決に努力することは、持続可能な未来を作るための重要な一歩です。
